時流に乗っているからという理由で急に大きくしては、いけない

時流に乗っているからという理由で急に大きくしては、いけません。

なぜならば、必ず時流は収まり、「冬の時代」が来るからです。だから、継続できないと、いけません。継続可能なサイズでないと、いけません。

未来はすでにここにある。ただ均等に行きわたっていないだけだ」。後の世から見て現在になった「未来」は、継続できたものなのです。

World-changing things always start small. ── Bill Joy
(梅田 望夫 : ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く! (文藝春秋, 2008))

Build a little, Test a little, Learn a lot. ── ウェイン・E・マイヤー提督
(大熊 康之 : 軍事システムエンジニアリング―イージスからネットワーク中心の戦闘まで、いかにシステムコンセプトは創出されたか (かや書房, 2006) p.344.)

専門家の数字は、全体を実現する

専門家は、数字を知っています。数字は「ハードポイント」であり、他の分野との接続点になり、より大きな全体を実現します。

関連:
事業を数字で表せれば、事業は意志決定者のカードになる

名詞

森 博嗣 : 幻惑の死と使途 (講談社文庫, 2000) p.510.

動詞を切り離して、目的物だけを抽象化することは、極めて難しい。名詞は言葉の中で、格段に高レベルな概念なんだ。名詞の概念を理解するためには、桁違いに高い分解能を有する頭脳が必要になる。人類だけがそのレベルに到達した。それが偉いとか、高等だといっているんじゃないよ。ただ、分解能が高い、ビットが多い、という意味だ。色を識別できるのも同じ理由だね。この高分解能に支えられた人間の思考だけが、名詞を作り出す。それは、概念を拡張したり、縮小したり、あるいは分解したり、統合したりして、次々に新しい言葉を作り出す。名詞の独立によって、動詞や形容詞は統合され、あるいは分化される。これが、組織化された言葉だ。人は、ついには、その名詞のために生きることになるんだ

@atene_gakudoログ 2018/09/26

RT @TAKAHIRO3IURA: ある調査によると、人間は動詞よりも名詞で動くらしいよ。
「加入してください」よりも「会員になってください」の方が獲得効率が高い。「寄付する」よりも「寄付者になる」方が選択効率が高くなる。
人間はなんとなく何かになりたいという気持ちを抱えているのかもしれないね。

Be Just And Fear Not. 正しくあれ、怖れるなかれ

私の履歴書 魚谷雅彦 (28). 日本経済新聞, 2025/ 7/29, 朝刊, 40面.

構造改革を検討する際、「本当にこの決断がいいのか」と何度も何度も自問自答した。「Be Just And Fear Not.(正しくあれ、怖(おそ)れるなかれ)」という新渡戸稲造の書を思い出し

「一瞥判断」と「情報は早く、行動は遅く」

知能=予測能力」に「いつ予測結果を発表し、行動に移す( アウトプット )のが最適であるか、という予測」と書きました。ここで、「一瞥判断」と「情報は早く、行動は遅く」を思い出しました。

両者は対極:

「情報は早く、行動は遅く」とは:

みずからの感性を大切に、歴史を愉しむ その2 直感を大切にしたチャーチルと、イギリス流行動学 – Executive Foresight Online:日立

山口
先生はご著書の中で、イギリスが選択や進路を決定する際の「知恵」として、「早く見つけ、遅く行動し、粘り強く主張し、潔く譲歩する」ということを書かれています。その一つ目の「早く見つけ」を実践するには、情報、インテリジェンスが不可欠であるということですね。

中西
その言葉は、近代イギリスの外交と国家戦略の特質を端的に表現したものですが、情報を早くつかんでいるからこそ、最適な機を見て行動することができたのです。しかも、必要であれば翻意も恐れないという知恵、行動学とも言えますが、それを実践することでイギリスは世界に確固たる地位を築いてきました。チャーチルもこの行動学を意識していたと思います。

よく考えるとその四つの要素は、「早く、遅く、そして粘り強く、潔く」と各々矛盾したことを言っており、表面上、逆説的で、すべてを実践するためには自己の強い心理的コントロールが必要です。それこそリベラルアーツに裏打ちされた自己陶冶つまり精神的な成熟がなければ、そのようなコントロールは難しいでしょう。

両者は同極:

一瞥判断と累積性。知的土木工事の必要性

知能=予測能力


NHK総合「知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?」2025/7/12放送より。

さて、放送を見た後、〈2つの予測があり、両者セットで意味をもつ〉と考えました:

1つ目は、対象状況の予測

2つ目は、いつ予測結果を発表し、行動に移す( アウトプット )のが最適であるか、という予測です。「拙速は巧遅に如かず」と言いますが、拙すぎるのも良くないです。

技術と経済の関係

未来作りに関する私の考え(2018年7月)に、

【1】社会に関する知の側面 と【2】社会に関する多様性の側面 は、【1】技術 と【2】経済 の関係です。両者の統合は、技術と経済が結ばれることです。

と書きました。この意味について解説します。

「【1】技術 と【2】経済 の関係」は、妹尾 堅一郎氏の著書のタイトル「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」が表していると考えます。

〈「天理」・「地理」・「人理」〉のフレームワークを充足することが必要です。

学者の社会に向けた主張は現状維持的になりがちである
「ニア・イズ・ベター」「Think locally」一般解と特定解