岡本綺堂 『半七捕物帳』 「ざまあ見やがれ」…

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青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「さあ、見やがれ」
「俺たちに苦労かけやがって……。この野郎、ぶっ飛ばすから覚悟しろ」
「おい、いい加減にしとけ。言うこと聞くよ」
「だったら最初から素直にしてりゃいいんだ。頭のおかしい奴だな。生きてるうちに、ちょっと痛い目にあわせておくか」
「頭のおかしい奴……。一体俺を誰だと思ってるんだ」
「決まってるだろ。石町の無宿者、金蔵だ」

原文 (会話文抽出)

「ざまあ見やがれ」
「おれたちに汗を掻かせやがって……。この野郎、引っぱたくから、そう思え」
「まあ、堪忍してくれ。神妙にするよ」
「そんなら、なぜ始めから神妙にしねえ。どうで首のねえ奴だ。生きているうちに、ちっと痛てえ思いをして置け」
「首のねえ奴……。一体おれを誰だと思っているのだ」
「知れたことだ。石町無宿の金蔵よ」

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