コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳『樺太脱獄記』 「一体お前さんは誰ですか。名前は。」…

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青空文庫図書カード: コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳『樺太脱獄記』

現代語化

「一体お前さんは誰だ。名前は。」
「私ですか。名はバギライと言います。これはこの土地で人が私を呼ぶ時の名で、本当の名はワシリです。バヤガタイ地方出身です。聞いていませんでしたか。」
「ウラルで生まれた流浪人だろう。」
「そうです。では何か聞いていたんですね。」
「○○に聞いたんだ。あの人は、あなたの近所に住んでいたそうじゃないか。」
「○○なら私を知っていますよ。」
「わかった。今夜はこちらに泊まっていくといいだろう。さあ、楽に部屋でくつろぎなよ。私も今は一人暮らしでね。お前さんが体を休めている間に、私はお茶でも淹れよう。」
「ありがとうございます。あなたが泊めてくれれば、泊まりますよ。それでは鞍に付けてある袋を下して、少し必要な物を出さなければなりません。馬は中庭まで入れていますが、こうしていた方が安心です。この周辺の人間は油断できませんから。特にタタール人は。」

原文 (会話文抽出)

「一体お前さんは誰ですか。名前は。」
「わたくしですか。名はバギライと言ひます。これはこの土地で人がわたくしを呼ぶ時の名で、本当の名はワシリです。バヤガタイ領のものです。聞いてゐやしませんか。」
「ウラルで生れた流浪人だらう。」
「さうです。では何か聞いてゐますね。」
「○○に聞いたのだ。あの男の近所に住まつてゐた事があるさうだね。」
「○○ならわたくしを知つてゐますよ。」
「宜しい。今夜は泊つて行くが好い。まあ、支度を楽にしようぢやないか。己も今は一人でゐるのだ。お前さんが体を楽にする間に、己は茶でも拵へよう。」
「どうも済みません。あなたが泊めて遣ると仰やれば、泊りますよ。それでは鞍に付けてある袋を卸して、ちよいちよいした物を出さなくてはなりません。馬は中庭まで入れてはありますが、さうして置く方がたしかです。こゝいらの人間には油断がなりませんからね。中でも韃靼人と来ては。」

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