宮本百合子 『道標』 「ほんとに、何のおもてなしもできなくて」…

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青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』

現代語化

「ほんとに、何のおもてなしもできなくて」
「そんな心配しないでくださいよ」
「それより、たまには、私たちを引っ張り出して、美味しいものを一緒に食べましょうよ。それで結構です」
「磯崎は、とても勉強家なんですの」
「日本の方が、こちらにいらっしゃって、ずいぶん無駄に時間とお金を使っていらっしゃるのを見ていて、磯崎は、それをひどく嫌がって、勉強のことしか考えていないんですの」

原文 (会話文抽出)

「ほんとに、何のおもてなしもできなくて」
「そんな心配をされちゃあ、かえって困っちゃう」
「それよりか、たまには、わたしたちをひっぱりだしてもらって、うまいものでも一緒にたべましょうよ。それで結構だ」
「磯崎は、とても勉強家なんですの」
「日本のかたが、こっちへいらっしゃって、随分無駄に時間もお金もつかっていらっしゃるのを見ているもので、磯崎は、それをひどくきらって、勉強のことしか考えていないんですの」

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