宮本百合子 『道標』 「新興ドイツ」…

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現代語化

「新興ドイツ」
「じゃあ、津山さんも、またああいう戦争が起きた方がいいと思ってるんですか?」
「――いいというわけじゃないけど、どう見たってドイツとして、このままじゃ収まらないだろう」
「どこが相手?」
「そりゃ、ドイツにとって伝統的な敵がいる」
「向こうだって、このままだとずっと続くとは思ってないでしょ。国境に、あんなに大規模な要塞を作ろうとしてるじゃないですか」
「もう1回戦争すればドイツは絶対に勝つと、決めてかかってるのかしら」
「そんなことは、時の運だ」
「ドイツとしてはとにかく勝つためにやるんだよ。それが当たり前で、十分可能性はあるね」
「――変だわ」
「そんなことしたって、やり方がどんどん残酷になるだけじゃありませんか――土台を直そうとしなきゃ……」

原文 (会話文抽出)

「新興ドイツ」
「じゃあ、津山さんも、またああいう戦争がおこった方がいいと思っていらっしゃるの?」
「――いいというわけはないが、どうみたってドイツとして、このままじゃすまんでしょう」
「どこが相手?」
「そりゃ、ドイツにとって伝統的な敵がある」
「むこうだって、このまんまの状態が永久につづくとは思ってはいない。国境に、あれほど大規模な要塞建造をやろうとしているじゃないですか」
「もう一遍戦争すればドイツはきっと勝つと、きまってでもいるのかしら」
「そんなことは、時の運だ」
「ドイツとしちゃ飽くまで勝つべくやるのさ。それが当然だ、そして十分の可能性がありますね」
「――へんだわ」
「そんなことしたって、やりかたがもっともっと残酷になって行くばっかりじゃありませんか――土台を直そうとしなけりゃ……」

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