宮本百合子 『道標』 「案外、もう始末してしまってあるんじゃない…

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青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』

現代語化

「もうどっかで処理されちゃってるんじゃないの?」
「いや、そんなことはない」
「だって、誰もまだブラック・プリンスの引き揚げに成功したって話、聞いてないでしょ」
「だって、いちいち世界に報告する必要はないだろう」
「そんなわけないって」
「あんたにはわかんないだろうけど、海のど真ん中でそんな仕事してると、航行中の船に見つからないわけがないんだよ。俺がやってたときだって、すっごい大変だった。――コースを変えなきゃいけなかったからね。それに、今のソビエトには、あの船を引き揚げられるくらい腕のいい潜水夫はいないよ。潜るってことに関しちゃ、日本は世界一だからね」

原文 (会話文抽出)

「案外、もう始末してしまってあるんじゃないかしら」
「いいや、そんなことは決してない」
「第一、誰もまだブラック・プリンスの引上げに成功したっていう話をきいていないんだから」
「だって、いちいち世界へ報告しないだっていいでしょう」
「そう行くもんですか」
「あなたにはわかるまいけれど、海の真中でそれだけの仕事をやるのに、航行中の船が目をつけないってわけは絶対にあるもんじゃないんです。わたしがやっているときだって、どうして、大したもんだった。――コースをまげて来たからね。それに、今のソヴェトには、あの船がひっぱり上げられるだけ腕のいい潜水夫はいませんよ。もぐることにかけちゃ、日本は世界一だからね」

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