宮本百合子 『道標』 「さあ、どう思いますか、我らの達成は素晴ら…

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「どう思う?俺らすごいんだぜ。こんな手紙来たよ、田舎のババアから……」
「ソ連に聞いてんの。「亭主が嫁を殴るのは許されてんの?」って。私の亭主、昔っから私殴ってるんだけど、今も殴るんだってさ。――ワオ!」
「ワオ!」
「ソ連がどんだけいろんな問題抱えてるか分かるよな?」
「ババア、坊主じゃなくてソ連に手紙書いてきたんだぜ。これこそ俺らの10年の意味だろ?」
「返信する?」
「もちろん。――この手紙、婦人部回すわ。残念だけどロシアにはまだ、嫁殴る夫や親がいっぱいいるんだ。子供たちも巻き込んで、殴られる子を助ける団体作ったんだけどさ。誰から聞いたと思う?」

原文 (会話文抽出)

「さあ、どう思いますか、我らの達成は素晴らしいでしょう、ここにこういう手紙が来ましたよ、遠い田舎の女から……」
「彼女は、ソヴェト文化部へ質問して来ているんです。ソヴェト権力は、亭主が妻をなぐることを認めているでしょうか。わたしの亭主は革命前に、わたしをなぐっていました。そしていまもなぐります。――ヴォート!」
「ヴォート!」
「ソヴェト権力がどんなに広汎な問題に責任を問われているかということが、わかりますか」
「彼女は、坊主にこれを訴えないで、ソヴェト文化部へ手紙をよこした。ここにはっきり我らの十年の意味が語られています」
「返事をやりますか?」
「もちろんやりますとも。――この手紙は我々のところから婦人部へまわします。残念なことにロシアにはまだ、なぐる夫や親たちが少なからずいるんです。子供たちも加わって、なぐられる習慣のある子供たちを保護する団体をつくりました。誰からそのことをききましたか?」

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