島崎藤村 『夜明け前』 「ふくらっぱぎ」…

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青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「ふくらはぎ」
「ひどいもんだ」
「中風になると、右か左か、どっちかがやられるって聞くけど、俺は右をやられた。そういえば、俺も右耳が聞こえづらくなったみたいだ」
「でも、今日は珍しくいい気分だ。俺は金兵衛さんのところにお風呂を借りに行ってくる」
「お父さん、私も一緒にいきましょう」

原文 (会話文抽出)

「ふくらっぱぎ」
「ひどいものじゃないか。」
「人が中気すると、右か左か、どっちかをやられると聞いてるが、おれは右の方をやられた。そう言えば、おれは耳まで右の方が遠くなったようだぞ。」
「しかし、きょうはめずらしくよい気持ちだ。おれは金兵衛さんのところへお風呂でももらいに行って来る。」
「お父さん、わたしも一緒に行きましょう。」

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